ハッチングと素数

素数とは
- その数と1だけで割り切れる自然数のことです。(1は除きます。)
ハッチング
- 隣合う領域に平行線ハッチングを施す場合、線の傾斜角度や、平行線の間隔を変化させます。
- 複雑な断面図などでは、平行線間隔の違いだけで、表現しなければならないときがあります。
- 機械図面では必ずしもハッチングを施す必要はありませんが、特許図面や意匠図面では断面部分にハッチングを入れることになっています。
例
- 右図のように4つの領域にいずれも45度の平行線ハッチングを施す場合、4種類の間隔は各々どのような距離にすればよいでしょうか。
- 図の左右の数値が、それぞれの領域のハッチング間隔を示しています。
- もっとも狭い領域に対しては間隔をせまくし、順に間隔を広げていきます。ハッチング間隔の、最大比率は約2倍程度を目安にしています。
Fig.1
- 最小間隔を0.5mmとし、順に0.25mmずつ間隔を広げています。4箇所共通の最大公約数が0.25となりますから、いたるところで、違う領域のハッチングと同一直線上に並んでしまうのがわかります。(赤の直線部分)
- 領域の違いを示す為には、良い表現とはいえないでしょう。
Fig.2
- 最小間隔を0.5mmとし、順に0.2mmずつ間隔を広げています。
- Fig.1の場合よりはまだ良いですが、違う領域のハッチングと同一直線上に並ぶ箇所が依然として残ります。
Fig.3
- Fig.3のような数値にすれば、少なくともこの図の範囲では、同一直線上に並ぶ箇所は存在しません。
- この数値の根拠は何でしようか?
方法
- 1桁の素数は:2,3,5,7の4個
- 10から19の範囲では:11,13,17,19の4個
- 20から29の範囲では:23,29の2個
- 30から39の範囲では:31,37の2個
- 40から49の範囲では:41,43,47の3個
- 50から59の範囲では:53,59の2個
- 以降は省略
- 合成数(素数以外の自然数)は、2,3,5,7等の素数が約数となってしまうので、ハッチング間隔としては利用したくありません。
- 2,3,5,7の4種類では、2:7の比率が大きすぎるので、ハッチング間隔には適しません。また、ハッチングは20本程度入れるのであまり小さい数値では、最小公倍数に直ぐに到達してしまいます。
- 最大30本程度の平行線を入れるとすると、30よりも大きな素数が適しています。
- 上記の素数から31,37,41,43,47,53,59の7個の素数に注目してみます。
- 1個目の31と、7個目の59の比率は約1:2で、ハッチング間隔には適しています。
- 今回4種類のハッチングが必要なので、7個のうちから1個おきに選択し、31,41,47,59の4個を選択します。
- これで、4種類のハッチングの比率が決まりました。4個の素数各々を0.02倍すれば
- 0.62mm,0.82mm,0.94mm,1.18mmの4個のハッチングの実際の間隔が決まります。
- 0.62mmのハッチングを41本以上いれなければ、同一直線上になることはありません。




